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2010年8月27日 (金)

エピソード37:「イェーッ」の巻

<前回より続く>

(炎暑お見舞い申し上げます。相変わらず東京は暑いですね、そんな中、妄想のジャズクラブ、Kind of Blue へようこそお出でくださいました。拙文です、読むと益々暑くなるかもしれません、ジャズ熱中症にかかっても当方では責任をもてませんので、ご了承ください。)

前半のステージが終わったとこで、ゼンさんが隅のテーブルに行き、バンドのメンバーやヴォーカルの西郷さんを今日のBLOGERゲストに紹介した。

そこで「イェー」談義になった。京子さんは言いそうで言わないと自ら言う、DUKEさんが本当は言うのじゃないかと・・・でもとKAMIさんが京子さんは理論派だから言わないかも・・・・と、でも理論派は何故言わないの?とゼンさんが食い下がる。KAMIさんが「理論派はなんとなく、クールに醒めて聴いているような気がするので」と。

京子さんが「そういう訳ではなくて、ただ単に、言わないと・・」

もう皆勝ってな言い分を言い出している。

そこへ脳天気の代表、船橋君がグラス片手に近づいて来て、「僕、船橋といいます、通称フナです、宜しく、皆さんのサイト、ご機嫌ですね、読んでいます」と止めればいいのに話かけてきた。

そこへまたまた、今日は初登場の神田川黄昏さんがテツコさんと参加してきた。

タソガレさんが、「私もイェーって言ってみたい」と・・。

DUKEさんが、「女性のイェーってあまり、色気がないなあ、飲みすぎてオェーじゃないの」とすかさず、得意のシャレに持ち込んだ。

フナさんが「さっきゼンさんがイェーて言ったでしょう、あれはどういうタイミングだったの?」とゼンさんに話を向けた。視線がゼンさんに集中した。

「まあ、自然発生なんだと思うよ、イエーにもいろいろあると思うよ」と、『イェー』講釈が始まった

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「イェース(YES)と言う意味の場合もあるし、ヤッタ!という意味もあるし、自分が思っていた通りのフレーズ展開が当って、イェーもあるし、皆の想像を裏切って、思わず、『そういう手があったか!』でイェーもあるね。でもいずれにしろ、構えて掛ける掛け声ではないね。

その点は歌舞伎の掛け声とはチト異なるな。

僕は以前、ピアノの赤木君とクラシックのコンサートへ誘われて行った。アンドリュー・ワッツのピアノだ、彼は黒人クラシック・ピアニストでリストやベートーベンをよくやる。その日の出し物はベートーベンの「熱情」だ、彼は通常以上の凄い速さで弾き始めた、彼は黒人独特の「間」を持っている。クラシックでも、休止符に微妙な間を与えて次の音に入る、その微妙なタイミングが気持ちいい、一瞬、演奏者と一緒に息を止める、次の音が少し遅れ気味に入る、思わず『イェー』のタイミングだ、気にしなくても自然に小さな声で『イェー』と、その時前列の三人がいっせいに振り返り、「シーッ」だって、だからクラシックのコンサートはと思っていたら、後日、同じコンサートを聴いていた大先生が「あれはクラシックと言うよりジャズに近い演奏だったと話しているのを聞いて、自分で納得した次第だ。

まあ、掛け声ではないがジャズは聴衆も参加するという事を良くいうね、例えば、曲が始まる、テーマが終わって、ソロに入る、最初は控えめ静か目に入る、そこで声がかかる「CAME ON!,OK! STEADY!」とかね、この時点で奏者と聴く者の息があっている。

次に、徐々に盛り上げる場となる、でも一気にではなくやはり抑えて、行きそうで、行かない、じらし戦法でフレーズをつくる、時々ペット等が「パッ」とか一音だけ強く吹く、すると「YES!」などと声がかかる。

皆が納得した顔で聞いている。

「でも違う楽しみ方もあるよ」と、後ろから静かな声がした。皆が振り返ってみた、「ああ、藤井さん、お出でだったのですか」とゼンさんが挨拶した。

「こちらにおられる方は日本のアルフレッド・ライオンこと元レコード社の社長Fさんだ。」と紹介した。

ゼンさんが続けた「FさんやFさんの会社の方たちとライブへ行くと、凄いよ、奏者のチョットしたフレーズにすかざず皆で「オーイエェー」と声が飛ぶ、フレーズが詰まると「HEY COME ON!」だ、奏者もおちおちしていられない、必死の演奏になる。そして4バース・チェインジになると、4小節の切れ目で一斉に次の奏者に向けて指を指す・・・そうだな、ピアノが4小節終わる瞬間にパッとドラムを指差す、ドラムが4小節終わるとサッっとピアノを指差す、バースチェインジのタイミングを狂わす事無く4,5人が一斉に指を揃って指す・・・こうなるとライブハウス全体がノリノリ状態になるね。

もっともレコーディングスタジオでもFさんはこの仕草をするね。」

「そうだったね、懐かしいね」とFさんが傍に腰を掛けた。

「そうだ、違う意味で、”モーニン ウイズ ヘイゼル”って知っている?」とFさんが言った。

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「なんですか、それは・・・」とタソガレさんが聞いた。

「ジャズメッセンジャーズの「モーニン」はヒット曲だから知っての通りだ、JMがパリで演奏をした、その時、前列で聴いていた、スコット・ヘイゼル夫人が、モーニンが始まった途端に思わず「オー、神よ!」を声を上げた、そして実況録音にもその声が入った。そこでレコードを発売するさいに、「モーニン ウイズ ヘイゼル」としたわけだ。」とFさんが解説した。

皆、納得したようであったが、理論派の京子さんが「やはり難しいな、かなりの年季と場数を踏まないと・・変なところで入れたら興ざめだものね」と神妙な顔をしていった途端、DUKEさんが「イェー」と・・爆笑の坩堝となった。

「では次のステージを始めよう」河田が声をかけた。

(写真は「エルスケン・ジャズアルバム」より)

<次回へ続く、尚、この妄想ストーリージャズ・ブログは読者の皆様のリクエストにより話題が変わります、コメント欄にご希望の登場人物やレコード等なんでもご希望をお書入れください。>

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