« <ゼンさんのぼやき、欄外編> | トップページ | エピソード49:「ライブレコーディング」 »

2010年10月 6日 (水)

エピソード48:「キャノンボール・アダレイ来る」の巻

<前回より続く>

「KIND OF BLUE」のテーブルのキャンドルの瞬きが、ピアノの切ないメロディーに絡んでいる。

「Golden earing」を河田トリオと宮路のギターはレイ・ブライアントのレコードとはまた違う独創的な切なさで盛り上げている。

テーマメロディーをより一層切なく表現してゆく、聴く者は皆なその旋律の中に引き込まれていった。

エンディングをシンプルに静かに終わらせた。

静かなユックリとした拍手が続いた。

続いて、「I‘VE GAT YOU UNDER MY SKIN」が始った。

ミディアムアップで軽快なタッチだ。

ゼンさんは今日のベースとドラムの一体化に耳がいっていた。

これはなんなのだろうか、シンバル・レガートのチンチンという音とべースのブンブンという音がピタリと一致して、ジンジンという一体となったハーモニーになって聴こえる。

このレガートとベースの4ビートが一致すると、フロントがグルーブする。

チェンバースとフィーリージョーでもない、レイ・ブラウンとエド・シグペンでもない、でもどこかで聴いたことがある・・ゼンさんは思い出そうとしていた。

「そうだ、サム・ジョーンズとルイス・ヘイズだ、1963年7月産経ホールで生で聴いたあの音だ、キャノンボール・アダレイ6の初来日の演奏を最前列で聴いた、あのリズムセクションの音だ」<アルバムはキャノンボール イン トウキョウ>

6__ss500_

今夜の大野のドラムと山田のベースは正にあの音だ。

深夜のセッションはまだまだ続きそうだ。

(写真は「エルスケン写真集より、ルイス・ヘイズ)

1963年7月、産経ホールに初来日したキャノンボール6は豪華な布陣だった。

As:キャノンボール・アダレイ、Ts:ユーゼフ・ラティーフ、Cor:ナット・アダレイ、P:ジョー・ザビナル、B:サム・ジョーンズ、Dr:ルイス・ヘイズ

最前列に三人が並ぶ、その音量、迫力はフルバンド並みだ、アルトとテナーのハモはうねり方が凄い、特にキャノンボールのチューブから絞り出す様な艶のある音色が最前列には生で聴こえてくる。途切れないファンキーなフレーズにドライブ感、グイグイと引き込まれてゆく。

ラティーフがソロを取る、背後でナットとジュリアンがバックリフをつける、ソロは益々乗ってくる。学校の用務員のような風情のザビナルが巧みなコンピングを入れる。

ルイス・ヘイズのスネアがリムを叩いて決める。

Jazzbook0924_078

そんなカッコイイ演奏が生で目の前で演奏されている。

お目当ての「ジャイブ・サンバ」が始まる頃には完全にキャンボールの世界に入り込んでいた。

帰り道、同級生で組んだバンドの仲間と興奮して話していた、今度の文化祭でやる演奏だけど、幕開けの曲は「ジャイブ・サンバ」でゆこうなと・・・。

<次回へとどんどん続く>

« <ゼンさんのぼやき、欄外編> | トップページ | エピソード49:「ライブレコーディング」 »

「音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1371081/37106034

この記事へのトラックバック一覧です: エピソード48:「キャノンボール・アダレイ来る」の巻:

« <ゼンさんのぼやき、欄外編> | トップページ | エピソード49:「ライブレコーディング」 »