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2010年10月 8日 (金)

エピソード50:「やっぱりライブレコーディング」

<前回より一気に続く>

毎晩のように、ライブレコーディングの企画会議は続いた。

演奏が終わると母屋の居間が会議室になった。

先ずは、ピアノトリオ盤での企画から始まった。

録音技師は日本のヴァンゲルダーといわれる、K氏に依頼した。彼は数多くの実績をもち、特にライブ録音での臨場感を生かす録音技術は日本一である。

「凄いな、彼なら良い音をとってくれるでしょうね」と大野が言った。

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レコーディングの日は金曜と土曜にした、やはり満員のお客さんの中でやりたいということからであった。

当然、ご常連には声をかけ参加してもらう。

「先ず、テーマを決めたいな」とゼンさんが言う。「テーマって?」吾郎が聞く。「バンドのテーマだ、始まる時と終わる時のね、アドリブまではやらないでテーマを演るだけ」ゼンさんが応えた。

「オープニングの候補は、マイルストーン、オール・ブルース、セヴェン・ステップス・トゥ・ヘヴン、ビリーボーイ、シカゴ、・・・」ゼンさんがメモを読みながら延々と候補をだしてゆく。

大野が「ビリーボーイ」にしたいと言い出した。「この曲はマイルストーンでガーランドの演奏が有名だけど、あの曲を聴いた時は何れはあのようにやってみたいと思ったんだ、高校生の頃からの憧れかな」と説明した。

「ビリーボーイいいじゃない」と河田吾郎も賛成した。

これでオープニングのテーマは決まった。中途の一時休憩の締めのテーマは「オール・ブルース」そして、最後の最後はこの「KIND OF BLUE」のクロージングテーマ、「THANKS FOR THE MEMORY」で勿論決まりとなった。

では、トリオで何をやるか選曲となった。

スタンダードも入れたいし、オリジナルも欲しい、勿論ブルースも入れたいと・・構成で悩んだ。

そして、キーの順序も大事だということになった。同じキーが続くと聴く側も飽きがくる。

「そう言うことを考えると、エバンスがバンガードで『MY FOOLISH HEART』で出だしたのは凄いな、場内はザワついているその中で、スローで、エバンスが最初の一音をピアニッシモで弾く、するとシグペンがシンバルをシャーン、ラファロがブーンこれで決まり、最初の2小節でもう心身喪失状態に陥るものね」ゼンさんがしみじみと語った。

「ではオープニングがビリーボーイで、続く本曲は、やはり出だしではミディアムスローでスイングするのがいいな、『HERE THAT RAINNY DAY』はどうだろう」ゼンさんが自分の構想を話した。

1、       BILLYBOY(テーマのみ)

2、       HERE THAT RAINNY DAY(ミディアムスロー)

3、       BYE BYE BLACKBIRD(アップテンポ)

4、       BAGS GROOVE(ミディアム ブルース)

5、       ラ・ヴィ・アン・ローズ(河田吾郎の希望、ガーナー風タッチでと)

6、       ここで一旦クロージングの雰囲気(オール・ブルースのテーマ)

7、       ON A CLEARDAY(ミディアムファースト)

8、       RUBY MY DEAR(ミディアム)

9、       MY FUNNY VALLENTINE(スロー)

10、    FOR ONCE IN MY LIFE(ミディアムファースト、ゼンさんの個人的テーマ)

11、    THANKS FOR THE MEMORY(クロージングテーマ)

「こんな案がどうだろうか」ゼンさんが皆さんに諮った。

ゼンさんの悩みはつきない、まだクインテット盤とヴォーカル盤が控えている。

管を入れた構成での企画を造らねば・・・歌もある・・誰か企画をお手伝い、お願いといいたいところだ。

<兎に角次回へ続く>

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